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所 信 表 明
(平成21年石巻市議会第2回定例会) 

 本日ここに、平成21年第2回市議会定例会の開会にあたり、これからの市政運営について、市民の皆様、そして議員各位に対し、私の所信を申し述べる機会をいただいたことは、誠に光栄であり、心より御礼申し上げます。

 

 私は、今回の選挙を通じて、多くの市民の皆様や各種団体の方々から、市政に対する貴重なご意見を頂きました。また、市内の隅々までを自らの足で歩き、石巻の現状を学ばせていただきました。

 就任後、1ヶ月足らずではございますが、各部の所管事項や懸案事項について説明を受け、差し迫った課題が山積していることを改めて実感したところであり、これからの4年間、初心を忘れることなく市政運営に邁進する決意でございます。

 

 さて、現在の国際社会は、100年に1度といわれるほど大きな「金融危機」と「世界同時不況」に直面しており、日本経済も、輸出、消費の後退や雇用の抑制など、大変厳しい局面を迎えております。

 しかし、これは、時代が大きく変貌する一つのプロセスであるととらえることもできます。

新たな時代では、物事の判断基準である価値観、座標軸の転換が起こり、人の生き方、考え方が大きく変化するものと考えられております。

 これからの時代は、従来の効率性やコスト重視の考え方よりも、自然やエネルギーなどの地球環境を大切にする考えや、性別や障害などの壁を越えて、全ての人にやさしい社会の形成を重視するバリアフリーの考え方が必要であると理解しております。

 日本を代表する経済人の一人であるウシオ電機の牛尾()(ろう)会長が「この重要な過渡期に、内向きの狭い視野で舵取りをしていては道を誤ります。現実を見て、外を見て、先を見て、新しい時代への地歩(ちほ)をしっかりと固めていかなければならないのです。」と述べておりますが、私もまったく同感であり、将来を見据えた市政運営を行わなければならないと考えております。

 

 それでは、私のこれからの市政運営の考え方を申し述べたいと存じます。

まず、初めに申し上げますことは、先般の臨時議会でのあいさつでも触れさせていただきましたが、市長としての使命は、「市民が、豊かな自然環境の中で、このまちに住むことに誇りを持ち、健康で楽しい、充実した人生を送ることのできる舞台づくり」であると認識いたしております。

 この魅力ある舞台づくりには、スタッフの熱い思いが必要であります。

 そのスタッフが高い倫理観に基づき公平かつ公正な職務を遂行できる職場環境を整備するとともに、自由闊達に発想し、意見を交わせる組織づくりを進めたいと考えております。

 

 また、私は、政治家は「ことば」が命であると考えております。それは、自分から発せられる言葉の一つひとつに責任を持つことであり、いかなる場面においても言葉のやり取り、すなわち対話を尽くすことが大切であるということであります。生活者の視点で丁寧に市民と会話すること、市民のために議会の皆さんと徹底的に議論する。そうした積み重ねが石巻を「住みよいまち」にしていくと考えます。私は、長年奉職してきた教育者としての感覚をもとに、清新で公正な、そして対話を重視した生活者起点の透明性の高い市政の実現を目指します。これらを実現するための政治姿勢が、石巻市の市政のトップに求められているものであると理解しております。

 

 現在、私が描いている「石巻市の姿」は、豊かな暮らしの基盤である経済・産業が活性化し、新しい産業が次々と生まれ育つまちであり、既存の水産加工業や農業・林業・漁業も新しい消費者ニーズに対応して日々成長するまちで、多くの市民が元気で明るく輝いているまちです。

 また、障害者や高齢者が生きがいをもって自立し、安心して暮らせるまちで、医療施設や福祉施設が充実しており、市民は、豊かな自然と共生しながら、学習、趣味、スポーツなど多様な仲間とのふれあいを通して、健康的で生き生きと暮らしている、住みやすさオンリーワンのまちであります。

 

 特定の人間が考え、行動する時代は終わりました。これからのまちづくりには、市民が自らの暮らしの満足度を高めていく主体となり、行政と協働して石巻の未来を創りだす体制を整えることが必要であると考えております。

 

 私は、市民参加型の協働による街づくりを進めるため、以下の4つの基本政策を掲げて、石巻市の更なる発展と活性化を目指してまいります。

 

1点目は、「ほっとする市民のためのやさしい市政」であります。

 先に申し上げましたとおり「市民にとって大切なことは何か」をしっかりと見定めて市政を運営するために、しがらみのない、清新で公正な、そして対話を重視した生活者起点の市政運営を行う一方、市民の皆さんに対する説明責任を果たすため「情報公開日本一」を目指し、透明性の高い市政を実現します。

 次に、市役所組織を再編し、横断的なプロジェクトで自由にアイディアを出すことができる活気ある組織づくりを進めるとともに、国や県、民間企業との人事交流を進め、発想力豊かな組織と人材育成に努めます。

 また、「民間にできるものは、民間に」の発想で、業務の民間委託などの行政改革を進めながら、市民と一体となったまちづくりを進めることが最も大切であり、市民双方向型の政策論議やまちづくり懇談会を開催し、総力を挙げて石巻の未来を約束する市民参加型の市政を目指します。

 さらに、現下の経済情勢や今後の雇用情勢を考えた場合、求職者のための緊急雇用対策や中小企業経営安定化対策にも積極的に取り組む必要があると考えております。

 

2点目は、「このまち大好き人間を育むまちづくり」であります。

 まちづくりに大切なことは、次世代を担う子どもの教育であり、子どもたちが健やかに育つ環境を創るため、読書や歴史・文化、理科実験が大好きな子どもを育てるなど、特色ある教育環境を整備することが重要であると考えております。

 また、過般の臨時議会で御議論いただきましたが、新庁舎については「デパートが市庁舎になる」という全国的にも例のない、多くの関心を集めている庁舎建設であり、単なるオフィスビルに終わらせるのではなく、庁舎機能に配慮しながらも、市民との協働型社会の形成や子育て支援の面からの機能を整備するとともに、休日を含め市民が集えるような施設整備を進めてまいります。

 今後も生活者の視点を最優先にした政策的判断をするとともに、自然、文化、技術などの面で大きな潜在能力をもつ石巻に、新技術、新エネルギーを導入し、環境と共生する「住みやすく、誇りのもてるまちづくり」を行い、「このまち大好き人間」を育みたいと考えております。

 

3点目は、「太陽のまち、自然を活かした産業づくり」であります。

 太陽の恵みを受け、太平洋と北上川に育まれた農林漁業のまちを再生させるため、「食育都市宣言」などを行い食育事業の推進を図りながら、石巻ブランドの推進やICT戦略による販売を促進するとともに、自らトップセールスに努めてまいりたいと考えております。

 次に、一次産業の担い手確保のための政策として、後継者や人材育成事業を積極的に展開するとともに、地域の役割分担を明確にし、特色のある産業ゾーンの確立を目指してまいります。

地産地消の取り組みにおいては、「人」が果たす役割が重要であると考えており、生産と販売、そして消費が連携した地域が一体となった取り組みを進めてまいります。

また、市民生活や産業分野での再生可能なエネルギーの利用を広げ、新たな成長の糧となるグリーン経済への転換を進め、太陽の時代の先駆けとなる「石巻版グリーン・ニューディール政策」を進めてまいります。

 さらに、産学官など多様な分野との交流を推進し、先端技術や情報の活用を図るとともに、宮城県をはじめ各種機関・団体との連携を強化し、自動車関連産業に関わる企業誘致を進めながら地域産業の振興を図り、第二県都にふさわしい活力に満ちた石巻を創ります。

 

4点目は、「いのちの大切さ最優先のまちづくり」であります。

 地域における福祉サービスの総合的な向上を目指し、障害者や高齢者が生きがいをもって自立し安心して暮らせるまちづくりを進めるとともに、高齢者の就労や学習、趣味、スポーツなど多様な生きがいづくりを支援してまいります。

また、介護福祉施設のサテライト化など、高齢者の方々を地域で支え、地域で暮らせる施設づくりを進めたいと考えております。

 さらに、子育て世代の医療費負担の軽減と少子化対策を推進するため、出産費用、乳幼児等医療費、妊産婦検診等の負担の軽減を図るとともに、放課後児童クラブの拡充、保育施設の確保など、働く女性をサポートすることが必要であると考えております。

 また、子どもたちの心の問題を解決するため「引きこもり、いじめ、虐待」などの現状を調査し、関係機関や専門カウンセラーとの連携により子どもをサポートする体制を作るなど、子どもの健全育成を地域の共通の課題としてとらえ、家庭のみならず地域で温かく見守る社会をつくることが私の願いであります。

 

 以上、これから市政を運営するにあたっての4つの基本政策を述べさせていただきましたが、私は、行政のリーダーとして、道徳や倫理などの社会規範はもとより、信頼性の高い市政を確立するためには、石巻市コンプライアンス条例を遵守し、特に不当要求行為などは、徹底的に排除するなど、これまで以上に公平かつ公正、そして市民にわかりやすい市政運営を行う必要があると考えております。

 

 私は、教育と科学に長年携わってきた者として、これまでの経験を生かしながら私自身の全ての情熱とエネルギーを今後の市政運営に傾注してまいる所存であります。

 今必要なのは、形にとらわれない自由な発想と市民の目線で即座に実行に移す行動力であります。

 「市民のための 市民による 新しい石巻」を創造するため、市民の皆様、議員各位、そして職員と、さまざまな角度から活発な議論を行い、諸政策を着実に実行してまいりたいと考えております。

 市民の皆様並びに議員各位には一層の御理解と御支援を賜りますよう衷心よりお願い申し上げまして、私の市政に対する所信表明といたします。

 どうぞよろしくお願いいたします。


 


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